縦横に連なる光の道。吹き抜け・階段・中庭が生み出す光のリズム。






「奥へ、光が誘う家」——京都の間口に秘めた開放空間
京都の街並みにひっそりと溶け込みながら、住まいの中に一歩足を踏み入れると、思いもよらぬ広がりと光に包まれる家が完成しました。
■ 間口が狭く奥行きがある京都ならではの敷地
京都の住宅地に多い「うなぎの寝床」と呼ばれる敷地条件を最大限に活かし、間口の制約を感じさせない工夫を凝らしたプランです。玄関を抜けると、奥へ奥へと視線と光が導かれるように配置された空間は、開放感に満ちています。
■ 開放的なアイアン階段と吹き抜け
LDKの中心には、視線を遮らず空間に軽やかなリズムを加えるアイアン階段を設置。
その上には吹き抜けが広がり、2階から差し込む自然光が、空間全体をやさしく包みます。縦の広がりと光のグラデーションが、限られた敷地に「伸びやかさ」をもたらします。
■ 内と外をつなぐ中庭のあるLDK
中庭はこの家の心臓部。視線の抜けと採光を確保し、外部の自然を室内に取り込む役割を果たします。四季の移ろいを感じられる中庭は、日常の中に小さな非日常を与えてくれます。
■ 木製桟の窓がつくる、京都らしい陰影
窓には職人の技が光る木製桟を採用。
差し込む光と、繊細な影のコントラストが、和の美しさを引き立てます。静かで上質な時間が流れる、京都の暮らしにふさわしいディテールです。
■ ゆったりとした広い玄関
京都の家に多く見られる「迎えの間」のような玄関は、訪れる人を心地よく迎え入れ、日々の暮らしにも余白をもたらします。靴を脱いで一息つく、この玄関の広さが暮らしにゆとりを生み出します。